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カテゴリ:マメ知識( 11 )


2018年 07月 16日

2ストロークエンジンについて

3回に分けて解説しましたが読み易いように順番に並べ替えました。合わせて関連する「エンジン性能について」もその最後に付けています。
「マメ知識」的なものは以下にまとめてあります。
https://ydsclub.exblog.jp/i8/

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by YDS_CLUB | 2018-07-16 14:00 | マメ知識 | Comments(0)
2018年 07月 16日

2ストロークエンジンについて その.1

今更かい、と言う気もしますが今や絶滅危惧種となった2ストロークエンジンについて解説してみます。
そもそも、2ストローク1サイクルエンジン(以下、2ストエンジン)が正式な名称ですが「2ストエンジンとは?」と聞かれると「クランク1回転で1サイクルが完了するエンジン」と言うのが的を得た答えだと思います。
「クランク1回転」は、ピストン2行程(1往復)で、「1サイクル」は、エンジンの基本動作である「吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気」のことです。これを繰り返してエンジンは連続して回ることになります。
「吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気」の各動作をピストン1行程ごとに行うのが4ストローク1サイクルエンジン(以下、4ストエンジン)で、そのために燃焼室に吸気と排気のバルブを設置しています。エンジンの形態としては4ストエンジンの方が正統派と言うことになります。歴史的に見ても1880年代初めにドイツで開発された世界初のガソリンエンジンは4ストロークでした。少し遅れてイギリスで2ストエンジンが製作されましたが実用に供するものは1890年代初めに同じくイギリスで開発されました。
2ストエンジンは、1回転に1回爆発(力を出す)し、4ストエンジンは、2回転に1回爆発するのだから同じ回転数ならどう考えても2ストエンジンの方が出力的には有利です。但し単純に2倍の出力にならないことや出力向上も難しいのは2ストエンジンが「吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気」の動作をミックスして行うことに原因があります。そのため、どうしても超えられない燃費や排ガスの課題があり残念ながら絶滅危惧種の道を歩むことになりました。
エンジンの動作アニメーションは、Web上に沢山あると思うのでそれを参考にしてください。

1955年に発売されたヤマハの第一号製品のYA-1は、ドイツのDKW・RT125を手本にしたことは有名ですが車両と言うよりはエンジン形態(2スト)を優先した選択だと思います。当時バイクのエンジンとして4ストも2ストも存在しおり、浜松にはホンダや丸正(ライラック)など4ストエンジンで成長しているメーカーもあったのですが、ヤマハが不確定要素の多い2ストエンジンを選んだのは軽量・シンプルで小型のバイク用エンジンに向いており、性能向上の可能性もあると判断したのだと思います。
2ストエンジンは、ピストンが下から上に動く時にピストン下側で吸気を行い、同時に上側で圧縮を行います。更にピストンが上死点(最上部の位置)近くでガソリンと空気の混合気(以下、混合気)に着火して爆発の力でピストンが上から下に動き、ある程度下がってから排気を行います。更にピストンが下がりながら掃気と排気を行います。ピストンが下死点(最下部の位置)に戻って一回転し、「吸気⇒圧縮⇒爆発⇒排気」が完了したことになります。
以下は、2ストエンジン(ピストンバルブ吸気)の作動図です。
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4ストエンジンの場合は、吸気弁から直接混合気が燃焼室(シリンダ内)に入ってきますが2ストエンジンでは吸気行程で一旦クランク室に入ってからピストンが下がってくる爆発/排気行程の途中からシリンダ側面にあるポート(掃気ポート)よりシリンダ内へ新しい混合気が排気ガスを追い出すように入ってきます。この工程を掃気行程と言います。
エンジンが出力を出す重要な要因として、適正にガソリンと空気が混ざった出来るだけ多くの混合気をシリンダ内へ取り込み適正に圧縮して燃焼/爆発させるということがあります。
この出来るだけ多くの混合気を取り込むという意味として「充填効率」という言葉が使われます。シリンダ(燃焼室)内に新しい混合気を詰め込む(充填する)効率と言う意味です。2ストエンジンでは、このシリンダ内へ新しい混合気を送り込む掃気行程が重要な要素となります。
もう一つ2ストエンジンの重要な要素として吸気方式があります。形態(呼び名)としては、「ピストンバルブ」「ピストンリードバルブ」「クランクケースリードバルブ」「ロータリーディスクバルブ」などがあります。
YA-1やYDS系で採用された「ピストンバルブ」を中心に解説して行きます。
以下は、ヤマハ発動機の展示施設「ヤマハ・コミュニケーションプラザ」(https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/cp/)に展示されている1955年YA-1のカットエンジン(125cc単気筒)です。
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「ピストンバルブ」は、ピストンの側面を利用しシリンダの吸気ポートを開閉するため構造がシンプル(部品点数が少ない)ということとエンジン幅に影響されずキャブレターやエアクリーナーがレイアウトできるという利点があります。特に2気筒系ではメリットが大きいと思います。その半面、ピストンの側面を利用しその上下する動きでシリンダ側面に設けた吸気ポートを開閉するので吸気タイミングを自由に設定できないと言う不利もあります。ピストンが下がってくる時は吸気ポートを閉じてクランク室圧力(2次圧縮)を上げて有効に掃気したい(充填効率を上げたい)のですがどうしても吸気ポートが開いたままの時間がありキャブレター側へ吹き返しが出てしまいます。
そこで出力を得るために先に述べた掃気行程の作り込み(掃気効率の向上)が重要となります。YA-1の開発では掃気通路に水を勢い良く流してその出方を観察したと言う話があります。気体と液体では流れ方が違うと思いますがそれでも何とかしたいと言う開発者の熱意でしょうか。
YDS系では当初2ヶ所だった掃気ポート(左右に1ヶ所づつ、ヤマハでは排気ポートと合わせて「3ポート」と呼ぶ)を1967年のDS5-Eで4ヶ所(主掃気と補助掃気が左右に1ヶ所づつ、同じく「5ポート」と呼ぶ)とし3.5馬力の出力向上がありました。(鋳鉄シリンダからアルミ鋳包みシリンダへの変更もあり)
以下、「創造への挑戦=ヤマハのモーターサイクル技術」(ヤマハ発動機)より。
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メーカーのサービスマニュアルには教科書的に構造の説明などが載っているものがあります。
以下、1967年のAS-1(125ccツイン)サービスマニュアルより。同じく「5ポート」が採用されました。
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ピストンバルブ形式だと吸気ポートがシリンダ吸気側に大きく開いておりその上に掃気ポート(通路)を設けることが困難です。また、吸気タイミングを自由にできないと言う不利がありました。そこで登場するのが「ピストンリードバルブ」です。'70年代前半のトレールモデルから採用されました。ピストンバルブの吹き返しをリードバルブで押さえる方式で同時に吸気ポートの上に新たな掃気ポート(ヤマハでは7ポートと呼ぶ)を作り充填効率の向上を図りました。これにより特に中速域の出力が向上しトルク谷が無くなることでスムーズな出力特性が得られました。以下、「創造への挑戦=ヤマハのモーターサイクル技術」(ヤマハ発動機)より。
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そんな便利なものならもっと早く採用すればいいのにと思いますが当初のリードバルブ本体は薄いステンレスの板で出来ており、それが取り付くアルミのケース側には緩衝材としてゴムがコーティングされていました。リードバルブは、エンジン回転数と同期して開閉するので高い耐久性と通気抵抗を下げるための柔軟性が要求され、長い開発時間が必要でした。
リードバルブ本体がステンレスからFRP(繊維補強樹脂)へ進化し、追従性が向上する中でピストンでの吸気ポート開閉に頼らず直にクランク室に付けてクランク室内圧力で開閉しようとう言う「クランクケースリードバルブ」が生まれました。
以下、ヤマハSDR(200cc単気筒)サービスマニュアルより。
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この方式では、ピストンが上昇しクランク室の圧力がマイナスになるとリードバルブが開き(混合気を吸入し)、ピストンが下降しクランク室の圧力がプラスになるとリードバルブが閉じるので適切な吸気タイミングと高い1次圧縮を得ることが出来ます。また吸気ポート部の体積を小さくできることで1次圧縮を高くできることや混合気の温度上昇を抑えることで充填効率を高くする効果もあります。またレイアウトの自由度も増し1984年のRZV500R(V型4気筒)では、前側2気筒がクランクケースリードバルブ、後側2気筒がピストンリードバルブというレイアウトも生まれました。

ヤマハ2ストパラレルツイン系エンジンの性能経緯については、以下を参照してください。
https://ydsclub.exblog.jp/25042343/


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by YDS_CLUB | 2018-07-16 13:51 | マメ知識 | Comments(0)
2018年 07月 16日

2ストロークエンジンについて その.2

今回は、吸気方式の一つである「ロータリーディスクバルブ」から解説します。
一般的な構造は、クランクケースの側面に孔(吸気孔)を設けクランク軸と共に回転する切り欠きのある円盤で吸気孔を開閉するというものです。切り欠きの位置で吸気タイミングを自由に設定できるのですが、掃気ポート設定の自由度が増えると言う利点もあります。ピストンバルブでは排気ポートの反対側に吸気ポートがあるためそこに掃気ポートを設置できないのですが、ロータリーディスクバルブでは排気ポート側以外は自由なので掃気効率の向上に有効な第3掃気ポートの設置ができます。掃気ポート設定の自由度については前回解説したクランクケースリードバルブと同じ状況です。
1950年代に当時東ドイツの2輪メーカー「DKW」や「MZ」がロータリーディスクバルブを採用したロードレーサーで活躍し、その優位性を示しましたがピストンバルブに比べて構造が複雑になる(部品点数が増える)ことやエンジンの側面にキャブレターを設置するためエンジン幅が広がることなどで市販車として採用するメーカーはありませんでした。
以下、Motorradmuseum誌より。1953年DKW RE125
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ヤマハは、市販車として世界に先駆けて1961年発売の125cc単気筒のYA5でこの方式を採用しました。単気筒エンジンではエンジン幅の余裕度があるので採用し易いという背景もあります。ロータリーディスクバルブの材料は、耐久性や生産性を考慮しベークラートと言う積層樹脂でした。YA5は、オールマイティの使用用途(ビジネス~ツーリング・スポーツ)だったので最大出力を絞り出すというよりは下から上までスムーズに走れる出力設定でした。ヤマハは、この後も多用途の小排気量単気筒エンジンでロータリーディスクバルブを採用しました。
以下、実車より。ヤマハYA5
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以下、YA5のサービスマニュアルより。
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ヤマハは、1959年の浅間火山レース後に世界選手権ロードレースに参戦すべくマシンを開発しましたが125cc単気筒も250cc並列2気筒もロータリーディスクバルブ方式でした。
レーサーは、性能至上主義なので考えられる一番良いものを採用する方向です。吸気タイミングが自由に設定できることや掃気ポートの自由度が増えることはレーサーのエンジンにとって大きなメリットでした。レーサーではエアクリーナーが必要無いため並列2気筒で左右にキャブレターを設置しても車体幅(カウリング幅)の影響は少ないです。1960年代中頃~後半のV型4気筒エンジンもロータリーディスクバルブで開発されました。
以下、柴田賢二氏のイラストより。1963年ヤマハファクトリーレーサーRD56(250cc並列2気筒)キャブレターの奥の丸いケース内にロータリーディスクバルブがあります。
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以下、別冊モーターサイクリスト誌(八重洲出版)より。1968年ヤマハファクトリーレーサーRD05A(250ccV型4気筒)2気筒部分のみを記載 吸気側のクランクウェブは吸気通路確保のため肩の部分が斜め形状になっているのが判ります。ロータリーディスクバルブは、特殊鋼材製でかなり薄く(1mm以下)なっています。
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カワサキやブリジストンでは、1960年代の市販車で並列2気筒ロータリーディスクバルブエンジンを採用しました。このクラスではヤマハやスズキがピストンバルブで先行していたので独自性を出すための選択だったと思いますが市販車として良くレイアウトしたと思います。
以下、実車より。1966年カワサキ 250-A1
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エンジンの側面に設置したロータリーディスクバルブでは、エンジン幅の問題やクランク室の片側から吸気する不利もあり、クランク軸に直行した駆動軸を設け背面にロータリーディスクバルブを設置するという試みもありました。こうすることでクランク室の中央から吸気でき、掃気の左右バランスがそろうことや吸気管長を自由に設定できる(後ろ方向には余裕があるため)メリットがありました。ヤマハでは1980年代前半のファクトリーマシンYZR500やYZM125で採用されました。この背面ロータリーディスクバルブ方式は、アプリリア製125ccロードレーサーやロータックス製スノーモビルエンジンなど一部の市販モデルで採用されましたが構造が複雑になることやローターのスペースが必要になることなどで普及しませんでした。(前回解説したクランクケースリードバルブが樹脂やカーボンの採用などで性能を高めたので背面ロータリーディスクバルブの優位性が無くなったと思います。)以下、ネットより。
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元々2ストエンジンはイギリスで考案されたのですが同国のエンジンメーカー「ブリティッシュ・アンザニ」は、1950年代に並列2気筒エンジンでクランク軸の(左右気筒の)中央部をロータリーバルブとした2ストエンジンを開発しました。
以下、別冊モーターサイクリスト誌(八重洲出版)より。図では判りづらいですが左右クランク軸の中央部分に左右気筒用の孔が180°間隔で開いており、ケース側の吸入孔と合ったタイミングで吸気する様です。キャブレターは1個で左右の気筒を賄います。
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同じような構造は模型飛行機用2ストエンジンに見られます。クランク軸に溝が切ってありこれがロータリーバルブになっています。キャブレターに相当するものは、その上にありニードルで燃料を調整します。以下、ネットより。
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次に2ストエンジンの重要な要素である排気行程について解説します。
ピストンが上死点から下がってくる行程で爆発と排気を行うのですが排気開始のタイミングは排気ポートの上端部で、ピストンの肩がここを通過するとシリンダ内に排気ポートが開放し排気ガスが排気管の方へ流れ出します。このタイミングでは未だ爆発圧力の力があるので出来るだけこのタイミングを遅くして爆発圧力をピストンを押す力に使いたいのですが遅くしてしまうと排気ガスを押し出す時間が短くなりシリンダ内の排気ガスと新しい混合気(以下、新気)の交換がうまく行かないことになります。この排気タイミングの適正値は、エンジン回転数や要求出力値で違ってきます。排気タイミングが早い方が新旧ガスの交換が早くできるのでエンジン回転(出力)が高くなる傾向があります。一般的に排気タイミングが早い方が高速・高出力型特性、遅い方が低速・高トルク型特性となります。
この排気タイミングを可変にしたのがYPVS(ヤマハ・パワーバルブ・システム)です。元々は2ストエンジンの排気ガス対策として研究されていましたが出力向上に有効であることからロードレーサーやモトクロッサーに採用されて実績を積み、市販モデルにも展開されました。エンジン回転数に合わせて排気バルブが作動し高回転では早い排気タイミング、低中回転では遅い排気タイミングにコントロールするものです。当初のレーサーモデルではボールを利用したガバナーで駆動していましたが、その後はより確実で設定の自由度がある電動モーター駆動となりました。2ストツイン系市販車では1983年のRZ250Rから採用され、前モデルの1980年RZ250からは8馬力(35PS⇒43PS)の出力向上がありました。
以下、ヤマハSDRのサービスマニュアルより。
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上記の様に初期の排気バルブはつづみ形で回転することで排気タイミングを変えていましたがシリンダ壁面から隙間ができる状態があることや排気ポートの両サイドに熱だまりが出来ることなどより、より全閉時のシール性を高め排気ポート両サイドをシンプルにできるスライドタイプのものが開発されました。更に両サイドに補助排気ポートを設けるなど進化して行きました。
以下、エンジンテクノロジー誌(山海堂)より。1994年TZR250SPRのトリプルYPVS
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排気行程でのもう一つの障害はピストンが下死点から上がってくる時に排気ポートが開いているということです。この間はシリンダ内の新気を圧縮したいのですが掃気された勢いで排気ポートから出て行ってしまい充填効率が低下します。YPVSは、低回転域で排気タイミングを遅くすることで新気の吹き抜けを少なくする効果がありますが完全ではありません。
2ストエンジンの排気ガス対策で最も難しいのは、HC(ハイドロカーボン)の低減です。HCは、水素と炭素の化合物でガソリンの成分が燃えないまま排出されたものです。新気の吹き抜けやうまく燃焼しなかったことが原因で出てくるもので、YPVSが排ガス対策で研究されていたことが分かります。
ヤマハの第一号製品のYA-1は、当初DKW・RT125に準じてマフラーの後端が上下に細く開いたもの(フィッシュテール型)を採用しましたが後にRT125の新型で採用された後端が尻つぼみのもの(ツェッペリン型)に変更されます。これはマフラーの変更だけで出力向上があった様で排気管の重要性を知ることになりました。以下、実車より。
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これは、排気管内の反射波(圧力)を利用して排気ポートから出てしまう新気を押さえ様とするものでカデナシー効果と言われます。エンジン回転数や負荷(出力状態)により要求する反射波が変わってくるので出力の狙いに合わせて排気管の形状や構造を設定することになります。消音対策が必要のないレーサーではエキゾーストチャンバーと呼ばれる後端がテーパー型のものを採用し、性能も高出力・高回転側に合わせた設定になります。胴体部の径が小さくて全体が短いものが高回転型、逆に径が太くて全体が長いものが低回転型となります。
1960年代は市販車を改造してモトクロスやロードレースに使っており、以下はヤマハのレースマニュアルに記載されているYA6(125cc単気筒)のモトクロス用エキゾーストチャンバーをロードレース用に改造する方法ですが全体を短くして高回転型にすることが分かります。
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by YDS_CLUB | 2018-07-16 13:40 | マメ知識 | Comments(0)
2018年 07月 16日

2ストロークエンジンについて その.3

2ストエンジンの課題の一つとしてオイルの供給方法があります。
4ストエンジンは、エンジン内にオイル溜まりがありオイルポンプでエンジン全体にオイルを供給したりクランクウェブでオイルをかき上げたりして潤滑をしています。2ストエンジンは、クランク室やシリンダ室とミッション室が分離しておりクランク・シリンダ室内にはオイル溜まりが作れない構造なのでガソリンにオイルを混ぜてそれが通過するクランク周りやシリンダ周りを潤滑しています。初期の2ストエンジンでは予めガソリンにオイルを混ぜた混合ガソリンを燃料タンクに入れていました。当時(1960年代初め頃)のメーカー指定では、ガソリンとオイルの混合比が20:1くらいでした。濃いように思いますが一番負荷の掛かる状態を設定していることや当時のオイル性能もあったと思います。パーシャル域(低中負荷域)では濃い状態なので排気煙やカーボン堆積などの問題もありました。
この混合ガソリン方式をやめて、オイルを分離して給油することにしたのがヤマハが1964年から市販車に採用した「オートルーブ」です。この方法は、1961年から世界選手権ロードレースに参戦したGPレーサーで採用されており、混合ガソリンと合わせてオイルポンプから直接クランクベアリングなどにオイルを供給するものでした。市販車のものはオイルポンプだけでシリンダの吸気部にオイルを吐出してキャブレターから来る空気とガソリンの混合気に混ぜる方式でした。オイルの吐出量は、エンジン回転数とスロットル開度で制御され高負荷域で20~25:1、アイドリング近辺で80~100:1くらいに設定されていました。
以下、1964年のヤマハYDS-3サービスマニュアルより。
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1960年代中頃は、世界選手権ロードレースで日本メーカーが活躍し、欧米へのバイク輸出も増えている時期であり分離給油システムは2ストエンジンの高性能を売り込む助けとなりました。

次に2ストエンジンの性能について解説します。
エンジンの力を出している源は、空気(酸素)とガソリンが混ざった混合気が爆発した圧力です。これがピストンを押し下げてクランクが回り仕事をします。トルク(kg・m)は、爆発圧力がピストンを押してクランクを回す回転力のことです。爆発圧力は、ピストンの位置(クランクの回転角)で変化するので一回転の平均値で表し、平均有効圧力と言います。以下の性能曲線グラフ(全開時)ではトルクの最大値が8500rpmで3.7kg・mとなっています。このトルクカーブが平均有効圧力を表してることになり8500rpmで最高値になっていることが分かります。
トルクや馬力に関してはこちらを参照 ⇒ 
https://ydsclub.exblog.jp/25042343/
以下、ヤマハR1-Z(250cc並列2気筒)のサービスマニュアルより。
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出力(馬力=PS)は、時間の観念が入った仕事量でトルクに回転数を乗じた値となります。このグラフでは最高出力が9500rpmで45PSとなっています。平均有効圧力がトルク最大点と同じ値のままなら回転数が高くなるに従って馬力も上昇しますが燃焼効率や機械効率の低下があるため平均有効圧力が低下し、ある点で馬力も下がってきます。(トルクカーブ参照)
一般的にこの最大トルク点(8500rpm)と最高出力点(9500rpm)の回転数の差が大きい程パワーバンドが広く扱い易いエンジン特性となります。
250ccで45PSも出てパワーバンドが広いのは、クランクケースリードバルブやYPVS、チャンバータイプのマフラー、点火制御、水冷エンジンなど今まで開発された2スト技術が織り込まれているからだと思います。
グラフの下段に燃料消費率(gr/PS・hr)のカーブがあります。これは性能上あまり気にしない値ですがエンジンの効率を意味する重要な数値です。単位から判るように1馬力、また1時間当たりに何グラムのガソリンを消費するかを表します。このエンジンでは、最小値が9000rpm近辺で310gr/PS・hrくらいとなっています。ガソリンの発熱量は一定なので出来るだけ少ない量で馬力を出す方が効率が良いエンジンとなります。エンジンが力を出すまでには、機械損失や熱損失、またガソリンの吹き抜けや不完全燃焼など効率を下げる要素が多いのですが、この燃料消費率はその損失の全てを含み単一の出力を出すために必要なガソリン量を表しているので真の効率を読み取ることが出来ます。値が小さい方が効率が良く、最大トルク点や最高出力点近くで低い燃料消費率(=高い平均有効圧力)になっているのでこの近辺で最高の効率になることが判ります。またこのエンジンは、そのポイントを重視して開発されたこと(各仕様が作り込まれたこと)が判ります。
一般的に燃料消費率の最小値は、2ストエンジンで300~350gr/PS・hr、4ストエンジンで200~250gr/PS・hrくらいです。どちらのエンジンも時代と共に改良されているので年々良くなっていますが市販車では生産性やコストの問題もあるので限界値に近いと思います。
燃料消費率だけを見ると2ストエンジンは4ストエンジンに比べて約1.5倍ほど燃費(効率)が悪いことになりますが簡便・軽量で同じ排気量なら4ストエンジンより出力が出る2ストエンジンの特徴と裏腹なところなのでどちらのサイドから見るかによって違った見解になると思います。排気行程のところでも述べましたが排気ポートからの新気の吹き抜けは効率や排ガスに悪い影響を与えるのですが簡便な2ストエンジンならではのことで絶滅危惧種となった要因でもあります。

エンジンのキャラクターを決める大きな要素であるB×S(ボア×ストローク)については「ヤマハ2ストロークパラレルツイン250ccエンジン性能について」で少し解説しましたがピストンスピードの問題だけではなく、各ポートの位置や面積もボア・ストロークの影響を受けます。排気タイミングなどはシリンダの上面から何ミリなどと表しますが実際はクランクの角度で表し、ポートが開くタイミングから角度(時間)ごとの開口面積などで検討されます。高出力型のものは排気タイミングが早く一気に開口し、低出力トルク型のものは排気タイミングが遅く徐々に開口する特徴があります。ポートの幅も高出力のものは広くして開口面積を大きくしたいのですがピストンリングの飛び出しによる不具合もあるのでポートの中央にリブを入れるなど工夫されているものもあります。掃気ポートは、その数と共に新気の流速や吹き出し方向などが作り込まれており、その通路は徐々に狭くなって流速を高めたり、複雑に捻れてシリンダ内に吹き出した時に滞り無く排気ガスを追い出し、うまく空気とガソリンが混ざった新気が充填する様に作り込まれています。ヘッドシリンダの燃焼室は、同じ圧縮比でも任意の形状が作れますがピストンが上がってくる時に新気をうまく圧縮して点火プラグの所に集まるように工夫がされています。
2ストエンジンは性能に関わる要素が多く特に市販車はその全てがうまくバランスするように作り込まれています。例えばキャブレターのガソリン流量が多少増減したり点火時期が多少ズレたりしても出力が大きく落ちない、また焼き付きが出ない様に各仕様を作り込んでいます。出力向上目的で圧縮比を上げたり、排気ポートのタイミングを早くしたりしてもある回転域の馬力は出るかも知れませんが出力特性がピーキーになったり燃焼の余裕幅が狭くなるなど危険です。2ストエンジンは多くの要素が絡み合って成り立っているのでむやみやたらに触らない(改造しない)方が良いと思います。また、触るにしてもある程度基本を理解することをお勧めします。

2ストエンジンについて概要を解説しましたが一先ず終了とします。
また何か気が付いたことがあれば記載して行きたいと思います。



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by YDS_CLUB | 2018-07-16 10:41 | マメ知識 | Comments(0)
2018年 07月 16日

ヤマハ 2ストロークパラレルツイン 250cc エンジン性能について

本題に入る前に少しエンジン性能について述べておきます。
最近は国際単位(SI単位)の採用でエンジン出力はキロワット表示に統一されましたがメーカーのカタログでは以前の馬力と併記されています。
例えばヤマハのロングセラーモデルSR400の最高出力は、19kW(26PS)と表示されています。
私の年代は馬力の方が感覚的に判り易いので馬力を中心に話を進めます。
馬力には2種類の表示方法があります。
メートル法の馬力表記は「PS」で以下の定義となります。
1PS=75kgf・m/s
これは、75kgfのものを1秒間に1m動かす仕事量を表します。
「PS」はドイツ語の「プフェルデ・シュケルト」の略で「馬の力」という意味です。
もうひとつヤード・ポンド法の馬力表記があり「HP」(ホース・パワー)で表します。
1HP=550lbf・ft/s
これは550lbf(ポンド)のものを1秒間に1ft(フィート)動かす仕事量を表します。
厳密には「PS」と「HP」は少し違っています。SI単位に変換すると以下となります。
1PS=0.7355kW
1HP=0.7457kW
次に「トルク」ですがこれは回転する力のことで単位は「kgf・m」で表します。
T(トルク)=F(力)×r(腕の長さ) → F=T/r
エンジンで言えば力(F)は、爆発圧力がピストンを押し下げる力で腕の長さ(r)はクランクの中心からクランクピンまでの長さ(ストロークの半分)に相当します。
次にこの力を使ってクランクがN回転すると仕事をしたことになります。
回転半径はrですからN回転した時の距離はL=2πrNとなりこの時の仕事(W)は
W=力×長さ=F×L=(T/r)×2πrN=2πNT
となります。仕事はどれだけのことをするか、と言うことで時間の観念が入っていません。
そこで、どれだけの仕事をどれだけの時間でするかと言うことが仕事量(馬力)の考えです。
今エンジンが毎分n回転しているとすれば、
1秒あたりの仕事=2πnT/60 kgf・m/s です。
1PS=75kgf・m/sですからこの時の馬力(P)は
P=2πnT/(60×75)となり
トルク(T)の式に直すと
T=60×75×P/2πn≒716×P/n → P=T×n/716 となります。
P:馬力 PS
T:トルク kgf・m
n:毎分回転数 rpm
トルク(T)は爆発圧力(正確には平均有効圧力)がピストンを押し下げる時に出る回転力で、馬力(P)はこれに毎分回転数(n)を掛けて716で割った値となります。判り難いですが単位を基準に考えれば整理しやすいと思います。
トルク(平均有効圧)が一定なら回転数を上げれば馬力が上がることが判ります。但し現実には平均有効圧が下がったり機械損失が増えたりするので限界があります。
エンジンのチューンアップはこの平均有効圧や回転数を上げること行っているのですが特に2ストロークの場合はシリンダ壁面に開いたポートで掃気や排気のタイミングを決めており各回転(違うピストンスピード)で平均有効圧を上げて行くのは困難です。
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さて本題に入りますがエンジンの仕様で気になるのが「ボア(B)×ストローク(S)」です。
同じ250ccでも「B×S」は自由に設定出来ますがエンジンの基本となる数値なので重要な意味を持っています。
YD1のエンジンは、ドイツのアドラーMB250を基にしたので「54×54」もその値だと思います。
1957年の浅間火山レースでは250ccクラスにYDレーサーとしてB×Sが「54×54」と「56×50」の2種類のエンジンが登場しました。これはレースレギュレーションに対応するものでしたがエンジン仕様のテストも兼ねていたと考えられます。
その後市販車として登場したYDS1は、「56×50」の仕様でした。
では「54×54」と「56×50」ではどの様に違うのでしょうか?
先に述べたように出力を上げるには回転数を上げるのが手っ取り早い方法です。しかしピストンのスピードが速くなるので焼付きなどのリスクもあります。
エンジンが定回転していてもピストンは往復運動をしているのでそのスピードは一定ではありません。
通常平均ピストンスピード(m/sec)という値で議論します。
54mmストロークでエンジン回転数が6000rpmだとすればその時の平均ピストンスピードは
(54/1000)×2×(6000/60)=10.8 m/sec です。
同じく50mmストロークでは、
(50/1000)×2×(6000/60)=10.0 m/sec となり約8%低くなります。
逆に同じピストンスピードにしたら50mmストロークの方が回転数を約8%上げられることになり、うまくすれば馬力も8%上げられることになります。
2ストロークの場合排気ポートの有効面積や掃気通路の形状など性能に係る要素が多いので単純にショートストロークが有効とは言えませんが一つの指針だと思います。
'70年のDX250で「54×54」になりましたがこれは350ccとの共用化(350ccは「64×54」)のためであり、その後250cc専用設計となったTZR250が「56.4×50」や「56×50.7」となったところを見るとYDS1の「56×50」は正しい選択だったと思います。(TZR250が端数なのはフルサイズにするため)

YD系(シングルキャブ)のエンジンは低速型の実用車向けでYDS系(ツインキャブ)のエンジンは高速型のスポーツ向けエンジンなので両者の性能比較は避けるとして、'59年のYDS1から'66年のYDS3までに6PSも出力が上がっています。
ここで仕様として目につくのはキャブレター(型式の数字はボア径を示す)です。出力と共にサイズが上がっています。キャブレターはサイズを上げれば出力が上がると言ったものではなく、仕様的に出力が上がったから大きなサイズが必要となると言ったものです。エンジン出力の向上は出来るだけ多くの適正な混合気を燃焼室に充填しうまく着火して高い爆発圧力を得ると言ったものですが2ストロークの場合は各ポートや排気管の大きさ・形状など不確定な要素が多く試行錯誤で出力向上を行っていったのだと思います。
次に'67年のDS5Eで3.5PSの向上がありますが、補助掃気ポートを追加した5ポートエンジンや鋳鉄スリーブをアルミで鋳包んだメタリックボンドシリンダの効果だと思います。
'59年のYDS1から'69年のDS6までの10年間で実に10PS、50%も出力が上がっています。'60年代は正にYDSエンジンの成長期だったのです。
逆に'70年代は2ストロークエンジンにとって苦難の時代でした。メイン市場だったアメリカでの排気ガス規制のため、2ストロークエンジンは消え入りそうになりました。
そんな中でも「ピストンリードバルブ」や「CDI点火」などの技術が投入され、最大出力の向上はありませんでしたが低速域での出力改善が図られ扱いやすいエンジン特性となりました。
そして激しい出力競争の時代 '80年代がやってきます。そのトップバッターが'80年に登場したRZ250でした。
水冷となり最大出力も35PS/8500rpmとなりました。その3年後にはYPVS付きのRZ250Rで8PSアップの43PS/9500rpmまで行きました。2ストロークエンジンの基本的な出力向上技術は頂点に達しディバイスと呼ばれる付加技術で出力を出して行く時代となりました。その中でも排気ポートのタイミングを制御するYPVSの効果は大きかったです。
更にその1年後にはRZ250RRで45PS/9500rpmまで上がりました。平均ピストンスピードは17.1m/secとなりました。これはエンジン冷却性の向上と各材料やオイルの性能向上に依るところが大きいと思います。
その後、業界の自主規制で250ccの最大出力は45PSとなりましたが最大トルク値の向上など扱い易いエンジン特性を目指し改良が加えられました。一般的には最大出力点と最大トルク点の回転数の差が広く、トルク値が高い方がパワーバンドが広く扱い易いエンジンと言えます。
圧縮比を記載していますが2ストロークの場合は排気ポートが閉じてからの計算値で通常7前後です。圧縮比が低く出力が出ている方が熱的なリスクが低い(上手くチューニングされている)と言えます。
ツインキャブ(スポーツ系)エンジンでは、'59年のYDS1から'84年のRZ250RRまでの25年間で実に25PS、2.25倍もの出力向上がありました。どの時代のモデルもその時の先端技術で創り出されており創り手の情熱を感じるので魅力的です。

さて、どのモデルまでYDS系エンジンと呼んでいいのか?と言う疑問がありますが私はボア・ストロークが「56×50」でピストンバルブ吸気だった'69年のDS6までだと思います。(もう少し狭く定義するとクラッチがクランク軸に付いているYDS3まででしょうか。)

【補足】
現在、エンジン形式の呼び方は正式な英語読みの「2ストローク」「4ストローク」に統一されています。
以前は「2(4)サイクル」とも呼んでいましたが、正確には「2(4)ストローク1サイクル」でこれを短縮して「2(4)サイクル」と言っていました。

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by YDS_CLUB | 2018-07-16 10:00 | マメ知識 | Comments(0)
2016年 12月 27日

「2(4)ストローク」と「2(4)サイクル」の表記について

昔の専門誌やメーカーのマニュアルにも「2(4)サイクル」と書かれているものがありますが、正しい名称(英語表記)は「2(4)ストローク/stroke」と言い、最近の表記では国際標準に準じて統一されています。
「2(4)ストローク1サイクルエンジン」が正式な名称ですが日本では短縮され最初の「2(4)」と最後の「サイクル」を取ったので「2(4)サイクル」と呼ばれました。

1950年代後半のマニュアル↓
f0351435_22371404.jpg
同じマニュアルの中に「2(4)ストローク1サイクルエンジン=2(4)行程1循環機関」の解説があります。
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by YDS_CLUB | 2016-12-27 22:43 | マメ知識 | Comments(0)
2014年 12月 26日

名ライダー10の条件 YDS

YDS-2取扱説明書の最後のページに「名ドライバー10の条件」なる記載があります。
当時は「ライダー」ではなく、「ドライバー」と言っていたのですね。
“なるほど”と思う節がありますので紹介します。
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by YDS_CLUB | 2014-12-26 21:26 | マメ知識 | Comments(0)
2014年 12月 16日

混合燃料 YDS

2ストロークエンジンの潤滑は、ガソリンに混ざったオイルがクランクやシリンダの壁面に付くことで行われます。
昔の2ストロークエンジンでは予めガソリンにオイルを混ぜて燃料タンクに入れていました。
初期のYDS(YDS-1~YDS-2/1959~1963)は、この混合ガソリン仕様で混合比は、20:1で指定されていました。
以下の資料は、1962年YDS-2の取扱説明書の一部です。
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分離給油になるのは、1964年YDS-3からでヤマハではこの機構を「オートルーブ」と呼んでいました。
エンジン回転数とスロットル開度により制御し運転状況に合ったオイル量(混合比)を供給するものでした。
オイルタンクにオイルを入れておけばガソリンのみの給油で済むので多くのユーザーに受け入れられ2ストロークエンジンの救世主となりました。
以下の資料は、1964年YDS-3のサービスマニュアルの一部です。
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f0351435_18042172.jpg
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上記資料で「YA6 YD1Dオイルポンプ・・・」とあるのは「YA6 YG1Dオイルポンプ・・・」の誤りです。

※当時のマニュアルなどでは「2サイクルエンジン」と書かれていますが正しくは「2ストローク・1サイクル・エンジン」です。
  ピストンが2行程で1サイクル「吸入ー圧縮ー爆発ー排気/掃気」を完了する意味です。
  英語表記では、「2 stroke」となります。最近の日本語表記でも「2ストローク」に統一されている様です。


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by YDS_CLUB | 2014-12-16 18:16 | マメ知識 | Comments(0)
2014年 12月 13日

応急起動 YDS

初期のYDS(YDS-1~3)のバッテリーは、6vでした。また点火は、バッテリー点火なのでバッテリーが上がると(電圧が下がると)始動できなくなります。
当時は、バッテリーの性能も良くなかったのでこのトラブルに対応するため、メインスイッチに「応急起動」のポジションがありました。
この位置にすると発電系の電気が直に点火系に流れて押し掛けでエンジン回転を上げることで高い電圧が得られます。(通常は、バッテリーに流れて充電する)
以下の資料は、1962年YDS-2の取扱説明書の一部です。
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by YDS_CLUB | 2014-12-13 20:19 | マメ知識 | Comments(0)
2014年 12月 10日

車載工具 YDS

バイクに付いて来るサービス工具も時代によって内容が違っています。
初期のYDSには、エアーポンプ(空気入れ)やグリスガンが付いていました。
エアーポンプは、燃料タンク下のフレームにステーがあってそこに差し込んで固定していました。
タイヤレバー付きスパナや六角レンチは、便利そうです。
以下の資料は、1962年YDS-2の取扱説明書の一部です。
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by YDS_CLUB | 2014-12-10 21:22 | マメ知識 | Comments(0)