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2014年 11月 23日

ヤマハ2ストツイン250ccエンジンについて その.2

1959年発売の250S(YDS-1)から1969年発売のDS6までに10馬力の出力アップがありました。
(ボア×ストローク:56×50、吸気方式:ピストンバルブ、冷却方式:空冷は、同一)
1959年 YDS-1    20.0PS/7500rpm キャブレター:VM20×2 鋳鉄シリンダ
1962年 YDS-2    23.0PS/7500rpm キャブレター:VM22×2 鋳鉄シリンダ
1964年 YDS-3    24.0PS/7500rpm キャブレター:VM24×2 鋳鉄シリンダ
1966年 YDS-3後期 26.0PS/8000rpm キャブレター:VM24×2 鋳鉄シリンダ
1967年 DS5-E    29.5PS/8000rpm キャブレター:VM26×2 アルミシリンダ+鋳鉄スリーブ
1969年 DS6      30.0PS/7500rpm キャブレター:VM26×2 アルミシリンダ+鋳鉄スリーブ
出力アップと共にキャブレターサイズが大きくなっていますが、キャブレターはサイズを大きくすれば出力が上がると言うものではなく、出力が上がったから大きなサイズが必要となると言った方が良いと思います。2ストロークエンジンの出力は、掃気ポート形状(掃気効率)や排気管の形状・構造が重要な要素でこの10年間でコツコツと改良された証しだと思います。
もう一つ重要な要素はエンジンの冷却で出力が上がると発熱量も増えるのですがそれを適切に処理しないと焼付きなど致命的な問題を引き起こします。DS5-Eで採用された「メタリックボンド」は、潤滑性の良い鋳鉄スリーブをアルミで鋳ぐるんだもので鋳鉄シリンダに比べ飛躍的に冷却性が良くなりました。
出力の向上度合いからも判りますが'60年代はYDSエンジンの成長期でした。しかし'70年代は、2ストロークエンジンにとって苦難の時代でした。メイン市場であるアメリカでの排気ガス規制のため2ストロークエンジンは消え入りそうになりました。そんな中で「ピストンリードバルブ」「CDI点火」等の技術が採用されましたが1979年発売のRD250(最終型)まで最大出力は30PSのままでした。
そして激しい馬力競争の時代、'80年代がやってきます。そのトップバッターは、1980年に発売されたRZ250でした。
(ボア×ストローク:54×54、吸気方式:ピストンリードバルブ、冷却方式:水冷は、同一)
1980年 RZ250    35.0PS/8500rpm キャブレター:VM26×2 アルミシリンダ+鋳鉄スリーブ
1983年 RZ250R   43.0PS/9500rpm キャブレター:VM26×2 アルミシリンダ+鋳鉄スリーブ YPVS装着
1984年 RZ250RR  45.0PS/9500rpm キャブレター:VM26×2 アルミシリンダ+鋳鉄スリーブ YPVS装着
水冷化されたRZ250は、前モデルのRD250に比べ出力が5PSアップの35PS、回転数は500rpm上がり8500rpm(ピストンスピード:15.3m/s)となりました。
その3年後には排気ディバイス「YPVS」付きのRZ250Rで更に8PSアップ、回転数も1000rpm上がり9500rpm(ピストンスピード:17.1m/s)となりました。
更にその1年後に出たRZ250RRでは、出力が2PSアップし45PSとなりました。250S(YDS-1)発売から25年で何と出力は2.25倍となりました。2ストロークエンジンの出力アップは、各ポート形状やマフラー形状などの基本的チューニングを経て冷却性能の向上や各種ディバイスの採用等で大きく進化しました。
その後、業界規制で250ccは45PSまでとなったためカタログ値から実力は判りづらくなってしまいました。
どのモデルのエンジンもその時代の先端技術で作り出されており、スポーツモデルの原動力になっているからこそ魅力的に感じられます。

※馬力(PS)については以下参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%AC%E5%8A%9B

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by YDS_CLUB | 2014-11-23 17:46 | YAMAHA 2st Twin | Comments(2)
Commented by やっぺ at 2014-11-24 06:37 x
ありがとうございます、勉強になります。
「20年、ひと区切り!」って聞きますが、ホント20年経つと20年前のレーサーのパワーが市販車になるんですね~。だから業界規制なんて変なのができて来る?。(笑)
これは自動車でも同じです。
もう一つ、昔のバイク、車は今レストア出来ますが、今の車は電気系が進み過ぎて30年後にはレストア出来ないかな?。ははは・・・
Commented by YDS_CLUB at 2014-11-24 20:52
やっぺさんへ
そうですね、特に60年代はトライアンドエラーの繰り返しで出力向上があったと思います。
点火は、ポイントに限りますね。(^_^)


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